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26号から
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刀匠六郎國天誕生のご報告
前号でもご紹介しました、河内國平氏の六人目の弟子、小宮治気君が師匠から、「國天」という刀匠名を与えられ、今年四月晴れて刀匠六郎國天が誕生します。読み方は、「こくてん」です。今は東吉野の親方の鍛刀場で仕事に励んでおり、独立の日程は未定ですが、これについては機会を改めてお知らせいたします。
今回は、六郎國天が初めての出品刀制作に取り組む決意をお伝えします。六郎國天の今後の活躍にご期待いただくとともに皆様の温かいご指導を賜りますようお願い申し上げます。(編集 記)
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初めての作刀
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小宮六郎國天 こみやろくろうこくてん
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平成十五年度文化庁主催の研修会を受講し作刀の承認を受けました。
子どもの頃からの夢が現実となり、うれしく思います。
今まで親方から教えていただいた仕事や親方自身がされていた仕事を、自分でやらなければならず、なかなか思い通りに仕事が進まないことが多いので、苦戦しています。特に造込みと焼入れが大変です。
造込みは慣れていないせいか、棟割れが多く難しいものです。その後の火造りでは、片鎬になりやすいので、どう直すかに悩まされます。焼入れは土置きと火取りが難しく、理想の焼きが入りません。また、焼入れ後の姿直しも難しく、親方に何度も注意されます。親方がされている仕事を見ているつもりでも、見るのとするのでは大違いで、なんとなくにしか見ていないことが多いようで、親方のようにうまく仕事を進めることが出来ません。
今年は、新作刀展に初出品できます。何としてでも入賞を果たしたく、頑張っています。
刀匠名は、親方の國と、天理教の天で、國天という名前をもらい、六番目の弟子なので小宮六郎國天と名づけてもらいました。
これからも頑張って、作刀していきますので、皆様の御指導、ご支援を御願い申し上げます。
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| 長女誕生のご報告 |
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高見太郎國一 くにいち
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平成十六年一月二十八日、午後五時四十七分、「オギャー」というかわいい第一声と共に元気な赤ちゃん(長女 華‐はな‐)が生まれました。
産声を聞いた瞬間、妻に対して「よく頑張ったね。お疲れ様!」という思いと、元気な赤ちゃんが生まれ、母子共に無事で本当によかったという安堵感と、そして出産まで妻と二人で色々頑張ったことなどを思い出し、この時の気持ちはなかなか言葉では表現できませんが、感動と嬉しさで自然に涙が出ていました。
僕は出産に立ち会いましたが、妻が頑張っている時に、声を掛けたり、手を握ったり、背中をさすってやるぐらいしかしてやれず、男の無力さと、妻の強さ・女性の偉大さを身をもって痛感しました。
出産後、看護婦さんに呼ばれて行くと、生まれたばかりの「華」がいました。
「お父さん似ですね」と言われ、うれしい反面、女の子で僕の顔はマズイぞと思いました。
妻より先に僕が抱く事になり、ゆっくり対面しました。
すごく小さく軽い「華」の体から、命の重みと大切さをしっかりと感じました。
「華」は、まだ見えない真っ黒い大きな瞳で僕を一直線に見つめていました。「大きくなれよ。かわいいなあ。」男親は
ここから親ばかが始まるんだろうと思います。
生まれた時、二千八百三十六グラムだった体重も、今ではおよそ四千グラムになりました。妻のおっぱいを飲んでは寝て、起きては泣いて、機嫌の良い時には一人でキョロキョロしています。
泣き声は、初めはかわいい小猫のような泣き声から、立派な泣き声になり、僕たちを驚かせたり困らせたり、時には笑顔を見せて喜ばせてくれます。子どもを持って初めて、親の気持ちや受けた愛情が分かり、子どもを育てながら僕たちも勉強し学びながら、親として成長していくんだろうねと妻と二人で話しています。
今後僕の刀の作風がどのように変化して行くかわかりませんが、「華」が生まれ、家族が増えた喜びと充実感、責任感など、生活の中で感じながら、「よしっ!出来る!出来る!出来る!」と自分に言い聞かせながら仕事場へ向かう今日この頃です。
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| 刀匠が教える日本刀の魅力 |
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皆様のお手紙から
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読者からの感想のお便り
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昨年十一月に里文出版から発行された國平氏と真鍋昌生氏の共著になる入門書「刀匠が教える日本刀の魅力」がご好評をいただいております。
読者の方々からさまざまな感想や意見がよせられ、その反響の大きさが疑われました。
本誌の編集やホームページ「無玄関」の制作でもおなじみの写真家宮田昌彦氏による巻頭のカラー写真で知ったナカゴの美しさ、親方と弟子、そして親方の奥様あや子さんとの仕事中の写真からうけるいい知れない感動など、刀剣書としては新鮮であると同時に大変親しみやすい本になったとお褒めの言葉を多く頂いております。
また、刀剣にまつわる逸話なども興味深く読んだとのお手紙もいただきました。
刀匠の妻やお子さんも一緒になって困難を乗り越えてきたことに深い共感を覚えたという方もおられました。
日本刀というと、工芸品の中でも特殊性を持った存在であることから、少し近づきにくいイメージがあり、なかなか若い人々や女性の方々の支持層が増えないという面があります。
しかし、それは時代劇や映画の中で、日本刀を、あるいはその使用されているシーンを遠くから眺めているのみで、実際に良い刀剣を手にとって間近に鑑賞する機会がないことが一つの理由であると思います。
きちんと手入れされた名刀は、白鞘の状態でも、つまり拵など装飾性豊かな工芸品を伴っていなくとも、十分に美しく、人の心を打つものです。
それは見た目だけではありません。素材である鉄の重量感や武器としての気配のようなものまで、手にし、見る者に迫ってきます。
では、刀を手にとって鑑賞する場合にどう扱えばいいのか、どこへ行けば名刀を間近に鑑賞できるのか。そんな疑問にこの本は的確に答えてくれます。
豊富な写真による取り扱い方法の解説、全国の美術館・博物館など刀剣を鑑賞できる施設案内(巻末)が役に立ちます。
しかし、いくら鑑賞するための情報や環境が整っていても、現代人とりわけ若者にとっては日本刀はまだまだ身近な存在といえないのが現状です。
武士や職人がかたくなに守り続けてきた人生哲学が忘れられつつあることは、このこととあるいは関係があるのかもしれません。
新聞(サン経)の書評記事
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最近、ハリウッドが制作した「ラストサムライ」という映画が話題になりました。最も衝撃的だったのは、いま必要なのは武士道だというメッセージがハリウッドから発せられたことです。
そもそも武士の日常の生き方として形成された武士道がいまでも、存在意義をもっている。
そういうことをアメリカから教わっているのです。この映画は日本でも大変反響がありました。
きっかけがあれば武士道や職人気質という昔の日本人の精神文化を思い出し、誇りを感じる人々が今も多くいるのだと信じたいものです。
さて、この本の随所から、職人の厳しさ仕事の厳しさを読み取れますが、それはとりもなおさず徒弟制度の厳しさ大切さからこそ学ばれるものではないでしょうか。
徒弟制度もまた近年忘れ去られようとしている美風のひとつです。
読者の皆さんから寄せられたお手紙には、少なからず徒弟制度の衰退を憂える声がありました。
たくさんの方にこの本を手にしていただき、いわば職人の武士道ともいえる職人気質とこれを育む徒弟制度の素晴らしさ大切さが伝わればと願ってやみません。
また、次は今回とは違った角度で新しい本が出版されることを楽しみにしているといったご意見もありました。
一例を挙げると、宮入先生の思い出、隅谷先生のところでのこと、家族の思い、修行を断念した弟子の言い分なども聞いてみたい等々です。
国ごとの刀工の特色を整理してみてはとの御提案もありました。さらに、人間「河内國平」を前面に押し出した本をというご希望もありました。
皆様がこの本を手に取っていただき、真剣なご意見を多数いただきましたこと、河内國平、真鍋昌生の両氏とともに本誌も心から喜んでいます。
三月には、改訂版(一版・二版)が出版されました。
皆様の忌憚のないご意見をお待ちいたしております。
※改訂版はただいま全国の書店で好評発売中。書店にない場合は、河内國平までご連絡ください。
TEL 〇七四六四(四)〇ニ五三
FAX 〇七四六四(四)〇五一四
(編集・古川 記)
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